女性警察官安西ひろこ1
私の名前は安西ひろこ。職業は女性警察官。
以前は婦人警察官あるいは婦警なんて呼ばれていたけれど、最近は女性警官になっている。
それでも『婦警』さんと呼びたがる人が多いわね。特に男は。
私の現在の所属は交通警ら課。
でも希望は刑事課への転属。
そして捜査一課の強姦犯罪専従の捜査チームへの編入。
“女の敵”強姦魔を徹底的に追い詰めてやりたい。そう思ってる。
本当はね、逮捕なんて生ぬるい方法じゃなくて、即刻罰してやりたい。
逮捕してその場で、男のあの“ぶらぶらしてるやつ”を切り落とすかぶっ潰してやりたいと思ってる。そして2度と男として生きていけないようにしてやりたい。
立場上それはできないけどね・・・。
私が何でこんなに男を憎んでいるか?あとで話すね。
今日は後輩の恭子と一緒に住宅街の駐車禁止地区巡回。
私の身長は165cm。自分でいうのも変だけど、スリムに引き締まったからだには制服がよく似合ってると思っている。
駐車違反の車を1台づつマーキングチョークでチェックしていく。
規定時間が経過しても移動していない車は即レッカー車の出動を要請する。
「あの車ちょっと不審じゃありません?」
住宅街の裏道を通過していたとき、恭子が路肩に停車している車を指差した。
その車の運転席には人影が。寝ているのか・・・?
いや微かに動いている。
その車の前方にミニパトを止めて、ミラー越しに運転席を見た。
若い男と目が合った。男はひどく動揺している。
慌てて運転席の下で何かを隠してるようす。
明らかに不審な行為。私はミニパトを降りて、恭子とふたりで注意して
その車に近づいた。
「もしもしここは駐停車禁止のところですよ」
「!」私はその若い男の姿を見て息を呑んだ。
男の下半身は裸だった。
正確に言うと、下着は着けていた。そして膝のところでパンティストッキングが留まっている。
それはどうみてもちょうどパンティストッキングを脱ごうとしていたとしか見えない。
そして下着は女性用のショーツだった。それも真っ赤な。
若い男は顔を伏せてただじっとしている。助手席には大きな紙袋がある。
「何このひと?」恭子が大声をあげた。
私は恭子に静かにするように合図して、車のウインドウ越しに
話しかけた。
「ここで何をしてるんですか?それとその横に置いてある紙袋の中身は何でしょうか?」
愚問とはわかっていたが、一応形式的な質問はしないといけないからね。
云うまでもなく、この男は女装趣味者。そして疑ったとおりに紙袋の中身は女性の下着が山のように入っていた。どれも新品ではないことから、明らかに窃盗による品々だった。
「ごめんなさい。もうしませんから許してください。会社に知れたらすぐクビです。どうか何でもしますから今回は見逃してください。お願いします」
男は何度も頭を下げる。まだ下半身は恥ずかしい格好のままで。
男は色白で肌もすべすべした感じ。髪はしなやかでよく手入れされて
いる。かなり可愛い感じの男といっていい。
私の、男に対する嫌悪感とサディスティックな感情がどっと湧き出てきた。
「そう、何でもするのね?じゃあまあパトカーに移動してもらいましょうか」
そのとき私は恐ろしいことを考え始めていた。
「えっ先輩、この男を交番につれていくんですか?」恭子が訊いた。
「車の移動はどうします?」
「そうじゃないわよ。わかるでしょう」
恭子に目で合図をおくる。
「ああ、そういうこと」恭子も合点したようだ。
レッカー車の要請を無線で行い。
押収した紙袋と一緒に、みっともない格好の男を無理やりミニパトに乗せて、
私たちはミニパトを発進させた。
「あの、こんな格好じゃ恥ずかしいんで、せめて袋の中のズボンをはいていいでしょうか・・・?それとこれからどこの交番に行くんですか」
だまって俯いて後部座席に座っていた男が口を開いた。すでに走り出してから20分以上の時間が経過していた。
「くくく・・・」運転している恭子がミラー越しに男を見て笑った。そしてチラッと私の顔を見た。
私は前方を見ながらただ薄笑いしてるだけ。
私の意識はすでに警官ではなくなっている。
(この物語はフィクションで実在の人物とは関係ありません)
続く
以前は婦人警察官あるいは婦警なんて呼ばれていたけれど、最近は女性警官になっている。
それでも『婦警』さんと呼びたがる人が多いわね。特に男は。
私の現在の所属は交通警ら課。
でも希望は刑事課への転属。
そして捜査一課の強姦犯罪専従の捜査チームへの編入。
“女の敵”強姦魔を徹底的に追い詰めてやりたい。そう思ってる。
本当はね、逮捕なんて生ぬるい方法じゃなくて、即刻罰してやりたい。
逮捕してその場で、男のあの“ぶらぶらしてるやつ”を切り落とすかぶっ潰してやりたいと思ってる。そして2度と男として生きていけないようにしてやりたい。
立場上それはできないけどね・・・。
私が何でこんなに男を憎んでいるか?あとで話すね。
今日は後輩の恭子と一緒に住宅街の駐車禁止地区巡回。
私の身長は165cm。自分でいうのも変だけど、スリムに引き締まったからだには制服がよく似合ってると思っている。
駐車違反の車を1台づつマーキングチョークでチェックしていく。
規定時間が経過しても移動していない車は即レッカー車の出動を要請する。
「あの車ちょっと不審じゃありません?」
住宅街の裏道を通過していたとき、恭子が路肩に停車している車を指差した。
その車の運転席には人影が。寝ているのか・・・?
いや微かに動いている。
その車の前方にミニパトを止めて、ミラー越しに運転席を見た。
若い男と目が合った。男はひどく動揺している。
慌てて運転席の下で何かを隠してるようす。
明らかに不審な行為。私はミニパトを降りて、恭子とふたりで注意して
その車に近づいた。
「もしもしここは駐停車禁止のところですよ」
「!」私はその若い男の姿を見て息を呑んだ。
男の下半身は裸だった。
正確に言うと、下着は着けていた。そして膝のところでパンティストッキングが留まっている。
それはどうみてもちょうどパンティストッキングを脱ごうとしていたとしか見えない。
そして下着は女性用のショーツだった。それも真っ赤な。
若い男は顔を伏せてただじっとしている。助手席には大きな紙袋がある。
「何このひと?」恭子が大声をあげた。
私は恭子に静かにするように合図して、車のウインドウ越しに
話しかけた。
「ここで何をしてるんですか?それとその横に置いてある紙袋の中身は何でしょうか?」
愚問とはわかっていたが、一応形式的な質問はしないといけないからね。
云うまでもなく、この男は女装趣味者。そして疑ったとおりに紙袋の中身は女性の下着が山のように入っていた。どれも新品ではないことから、明らかに窃盗による品々だった。
「ごめんなさい。もうしませんから許してください。会社に知れたらすぐクビです。どうか何でもしますから今回は見逃してください。お願いします」
男は何度も頭を下げる。まだ下半身は恥ずかしい格好のままで。
男は色白で肌もすべすべした感じ。髪はしなやかでよく手入れされて
いる。かなり可愛い感じの男といっていい。
私の、男に対する嫌悪感とサディスティックな感情がどっと湧き出てきた。
「そう、何でもするのね?じゃあまあパトカーに移動してもらいましょうか」
そのとき私は恐ろしいことを考え始めていた。
「えっ先輩、この男を交番につれていくんですか?」恭子が訊いた。
「車の移動はどうします?」
「そうじゃないわよ。わかるでしょう」
恭子に目で合図をおくる。
「ああ、そういうこと」恭子も合点したようだ。
レッカー車の要請を無線で行い。
押収した紙袋と一緒に、みっともない格好の男を無理やりミニパトに乗せて、
私たちはミニパトを発進させた。
「あの、こんな格好じゃ恥ずかしいんで、せめて袋の中のズボンをはいていいでしょうか・・・?それとこれからどこの交番に行くんですか」
だまって俯いて後部座席に座っていた男が口を開いた。すでに走り出してから20分以上の時間が経過していた。
「くくく・・・」運転している恭子がミラー越しに男を見て笑った。そしてチラッと私の顔を見た。
私は前方を見ながらただ薄笑いしてるだけ。
私の意識はすでに警官ではなくなっている。
(この物語はフィクションで実在の人物とは関係ありません)
続く
- 2006年12月22日(金) 22:26
- 妄想小説
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